1月に入り、下津町特産の蔵出しみかんの出荷が最盛期を迎えています。 昨年収穫したみかんを、温度・湿度管理された専用の蔵・貯蔵庫でじっくりと熟成させた蔵出しみかんは、まろやかで、濃厚な味わいが特徴です。
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1月は、ほぼ毎日、朝から晩まで倉庫にこもって、選果の日々です。
太陽をほぼ見てませんねぇ。1年間の収益がこの時期に集中するのですから必死です!(笑)
時折、孫が手伝いに来てくれるので、ほんまに嬉しいです!!
蔵出しみかんの貯蔵管理
さて、1月の仕事の内容です。貯蔵管理が本当に難しい仕事となります

貯蔵庫では、みかんの状態を毎日確認し、温度(8℃前後)や湿度(理想85%)に調整する貯蔵管理が重要な作業となります。
温度管理
みかんは生きていますので、呼吸をしています。温度変化が大きいと呼吸量が増えて蓄えている養分を消費します。蔵の土壁は良い断熱効果を持っています。鉄骨の倉庫では断熱材を使用して、朝の冷気を取り入れてから窓を閉めて冷気を逃がさないようにしています。

湿度管理
1月中は外気温が低いので安心なのですが、湿度管理が重要です。貯蔵している環境によって対策が必要です。
- 土壁の蔵で木箱を使用して貯蔵◎・・・湿度保持は超優秀
- 鉄骨倉庫で木箱を使用して貯蔵〇・・・水を壁に吹き付けるなど必要
- 鉄骨倉庫でコンテナで貯蔵〇・・・空気は透すが水分を通さないシートで包んで保管しつつ、水を撒くなど必要
腐敗しないように
貯蔵期間中に腐敗したり、味が落ちたりしないよう、細心の注意を払って管理しています。
温度が高くなったり、ガス交換ができないと腐敗が進むので、本当に難しいです。
昨シーズンは、ガス交換が十分でなくてかなりの腐敗ロスを出してしまいました。
今年は順調に管理ができているように思います。
津之輝の収穫
また、1月は**津之輝(つのかがやき)**という品種の収穫時期でもあります。 津之輝は、果皮が濃い紅色で、糖度が高く、酸味が少ないのが特徴です。 寒波が来る直前に、一気に収穫作業を行いました。
収穫した津之輝は、1週間から10日くらい風通しの良い日陰で保管(予措)して若干の水分を抜きつつ果実の呼吸を抑えていきます。そこから貯蔵して減酸を進めて、出荷となります
最後に
1月は、蔵出しみかんの出荷と津之輝の収穫で、シーズンラストスパートと言う感じで過ぎていきます。 お客様に美味しいみかんをお届けするため、家族で頑張っています。
蔵出しみかんの出荷は2月初旬で終わり、あとは不知火(デコポン)の収穫と出荷でシーズン終了を迎えます。
しかし、剪定を始めないといけないので出荷が終わったからと言って、ゆっくり休めそうにありませんねぇ。来シーズンに向けての仕事が始まる2月!頑張って参ります!!