11月のミカン農家、収穫と選別、そして来年に向けて
しもつ蔵出しみかんの産地である下津町では、ようやくみかん収穫のピーク期に入ってきました
11月に入っても気温が高い状態が続きいて着色が遅れていました
当園でも10日ほど遅れていますが、かと言って酸は抜けていくし、晩生も適期に収穫しないと浮き皮になるし
スタートは遅いけど締め切りは一緒という過密なスケジュールが想定され、ちょっと気忙しい感じです
今月の仕事
- 秋の剪定 夏秋梢の処理
- 最終防除 防腐剤と液肥散布
- 収穫と選別出荷
夏秋梢の処理
10月中旬に気温が下がりだしてから秋の剪定をしています
夏秋梢は、文字通り夏から秋にかけて伸びてきた柔らかい枝のこと
今年裏年なので、来年着花過多が想定されますので間引くと共に、病害虫の発生予防に行います
剪定は難しい
難しく考えすぎているのかもしれませんが、どうも私は触りすぎているようです
ハサミでチョキチョキ切りすぎているようで、実を安定的につける生殖成長ではなく、栄養成長に向かうような強剪定をしているのかもしれません
今年の不作を招いた一因には私の剪定、人為的な面もあるのでしょうね
防腐剤散布
収穫時期の風による枝傷、収穫作業等による作業的傷で腐敗が生じます
水分量が多い果実なので、腐敗は早く、また汁によって周囲に伝播していくので、コンテナの底が大惨事になります
また蔵出しみかんの晩生みかんは、長くて2ヶ月貯蔵しますので、収穫後の予措(数日外気に晒して水分を抜き果皮を強くする)をしますが、防腐剤が必要になります
丁寧な収穫
11月は、みかんの収穫が最盛期を迎えます。収穫の際には、一つひとつ丁寧に実を手で摘み取っていきます。この作業は、機械ではできないので、人手と繊細さが必要です。
予措
収穫後は、早生みかんで2日ほど、晩生みかんで1週間ほど外気に晒して幾分か水分を抜き、果皮を強くします
これにより腐敗に強くなるのと、収穫直後には気づかない生傷をわざと腐らせ、出荷した箱内で腐敗することがないようにしています
丁寧な選別と出荷
収穫したみカンは、選果台で一つひとつ丁寧に選別されます。大きさや色、形、傷の有無など、様々な基準で選別を行い、等級分けを行います
市場出荷のみかんは選果機を使ってサイズ別に分けてますが、宅配みかんは選果機を使わずに選果台にコンテナから優しく出してから選果しています
選果機使用でもクッションを使ったり、なるべく衝撃を与えないよう丁寧に扱っています
まとめ
11月のミカン農園は、収穫と選別で非常に忙しい時期です。しかし、一つひとつの作業を丁寧に、そして確実にこなしていくことで、皆様に美味しいミカンをお届けすることができます。
北文園のみかんは、太陽の光をたっぷり浴びて育った、甘くてジューシーなみかんです。ぜひ、ご賞味いただけたら幸いです。