全国的に非常に猛暑でしたね。
ヒトも、みかんも、いろんな作物・家畜が大変な夏でした。
和歌山県下津町では、6月2日線状降水帯による水害、その後のカラ梅雨。
幸い、当園では倉庫・納屋が浸水だけで済みましたが、園地は土砂崩れを免れました。
雨は集中せずに、適度に広い範囲に、平均的に降ってほしいものです。
「STOP温暖化!」を痛感しました。
おかしなもので、みかんは梅雨ごろに雨を頂いて、夏から秋は雨がないほうが味は良くなります。
まだまだ勉強中の新米みかん農家なので、師匠・先輩の話を思い返すと
芽を出させて葉を早く一人前にする(緑化促進)
ストレスを与えて酸をあげる(水分制限・着果負荷)
高温への対処(減酸対策)
緑化促進
植物の生命の源である葉での光合成ができるように、若葉を早く大きく、早く緑化させるために、マグネシウムなどの微量要素の液肥を葉面散布しました。
水分制限・着荷負担
みかんは夏に酸を高め、その酸が糖分に変化して甘くなる。酸が高く維持されれば、その分糖度も高くなるようです。
酸が残っていないみかんは味ボケして美味しくないですよね。
水分制限は、マルチシートを張って雨水が土壌に染み込まないようにする方法ですが、当園では行っていません。当園では畝をたてて、排水を良くしています。
着荷負担は、摘果という間引きを遅らせてストレスをかけます。
この加減が難しい!摘果しないと小玉のみかんばかりになるし、摘果するともったいない気がします。
そもそも私はストレスという言葉嫌いです。ストレスフリーで生きていきたいです。
高温への対処
先述しましたが、みかんの味には酸が不可欠です。高温になると、みかんは呼吸が多くなり酸を消費するようになるとのこと。
光合成だけではなく、こんな生理現象があるんですね!実にオモシロい!
STOP温暖化しかないのでしょうか?温度を下げることは叶いません。
当園では、初めてポリリン酸を葉面散布しました。
涼しくなってからでないと障害が出たりするようですが、栄養周期に合わせた施用で対処をしてみました。
若干の減酸が心配で糖度の向上が心配されますが、無事に収穫まであと1か月を切りました。
お客様の反響が楽しみで、毎日畑でみかんを試食する毎日です!
皆さまの健康で豊かな生活にみかんを!
北文園 北東拝