7月の防除
私は虫が嫌いなので、写真もあまり撮りませんし、もちろん掲載するのも嫌です
虫が嫌いだからと言って、大量に、何でもかんでも殺虫剤などの農薬をガンガン使うことはありません
そこで、農薬の選び方はヒトへの抗生物質の使用方法と同じです
- 適期に
- 適切な量を
- 耐性が出ないようにローテーション
を行うように指導員の指導や先輩諸氏の方針を仰いでいます
もちろん健康でいることが一番の予防なので、施肥や草管理を行っています
この時期のターゲットは
- ゴマダラカミキリムシ・・・7月は産卵期に入るため特に注意が必要
- チャノキイロアザミウマ・・・6月が前半のピーク、7月上旬に同時防除
- サビダニ・・・一部の園地で猛威を振るった過去あり
以上の3つを考慮してアクセルキングフロアブルを予定
https://www.nichino.co.jp/products/query/id2.php?id=166
- 黒点病・・・6月末に長雨で300㎜以上の降雨となったため”ジマンダイセン”を追加散布
https://www.nissan-agro.net/products/single.php?id=22345
急転直下!カメムシ大発生
6月末の長雨が一段落して、梅雨の合間の7月第1週に防除を考えていました
ところが、先輩農家さんから「カメムシが湧いていて、みかんが落とされている」とのこと
実際のところ、隣の有田市、有田川町から始まり下津町でも多くなってきているとのことでした
平地の畑で多い様子です
また平地では極早生や早生の栽培が適しているため、栽培比率の高い有田市の方で拡大が早かったのかもしれません
下津町は晩生みかんの産地で若干果実の肥大が遅いこと起因しているのかも
和歌山では、梅、桃、柿に被害が出ていることは知っていました
そこで、実際に畑を見回ってみると、8カ所ある畑の1カ所で大発生していました!
なんと、カメムシはフェロモンを出して、数本の木に密集する習性があるようです
急遽7月防除薬剤を変更
- ダントツ水和剤・・・カメムシ、ゴマダラカミキリムシ、チャノキイロアザミウマ、(アオバハゴロモ)
https://www.greenjapan.co.jp/dantotsu_s.htm
- ジマンダイセン・・・黒点病予防(梅雨が長引きそうなため)
サビダニに効能を持つ薬剤がなくなりますが、過去3年間使用しているダントツを選択しました
散布後の状況
散布してすぐはカメムシの姿はなくなりました
今残っているみかんも、吸汁されていればいずれ落下します
やっと下津町内でもだんだん騒がれ始めましたが、早くに対策ができてよかったです
対処はできましたが、7月11・12日と雨がたくさん降ったので、1週間もすれば残効がなくなるため、また集まってくることがあれば再散布です
周囲の農家さんが、散布し始めてくれれば一斉駆除できるんだろうか?
本当に悩ましい限りです
最後までご覧くださり誠に有難うございます