皆さん、こんにちは。和歌山県下津町のみかん農家、北文園の園主 北東です。今日は春のみかん園で注意すべき害虫、クワゴマダラヒトリについてお伝えします。実は今年、当園の一部圃場でこの害虫による被害が発生しました。地区全体でも発生が多く、注意報レベルの状況となっています。
見逃しやすい春の静かな脅威
クワゴマダラヒトリは、みかんの芽吹き始めの小さな新芽を好んで食害する害虫です。被害に気づいた時には既に手遅れということも少なくありません。今回、他の圃場の剪定作業に集中していたため、一部の園地で被害を見逃してしまいました。
花芽も新芽も出ていない樹があります。ん?なんで??
先生が圃場に来てくれたので見てもらったところ「毛虫やな~」
私「毛虫ってここまで悪さするんですか??」新米にはここまでの脅威を知る由もありませんでした
毛虫による食害の状況
園内を歩いていると、樹の上部と下部で明らかな違いが見られます。

上部では花芽と新芽が順調に伸びているのに対し、下部では花芽も新芽もほとんど見当たりません。クローズアップして観察すると、上部の新芽は健全に伸びているのに対し、下部では小さな新芽がわずかに出ているものの、その成長は明らかに遅れています。おそらくこれらは食害された後から再び芽吹いてきたものでしょう。


被害の深刻さ
特に気になるのは果梗枝(昨年みかんが実っていて切った跡がある枝)の状態です。本来、この枝からは必ず新芽が出てくるはずですが、食害によって芽が出ていません。また、昨年の新芽が成長した枝は必ず花芽が出る予定でしたが、これも食害されているため何も芽がありません。

今回の経験から、「あれ?もしかして去年の大規模な不作も、このクワゴマダラヒトリが原因だったのかもしれない」と考えさせられました。気づかないうちに新芽や花芽が食べられていたとすれば、収穫量の減少も納得がいきます。
対策と今後の取り組み
今回の被害を受けて、4月中旬からの定期的な園地見回りの重要性を痛感しています。新芽が伸びると毛虫は食べれないので、芽が見え始めた頃は一旦全園を、特にこの圃場は確実にチェックが必要ですね。
当園では今後、以下の対策を強化していく予定です:
- 4月中旬から5月初旬にかけての園地見回り頻度を増やす
- クワゴマダラヒトリの発生しやすい環境条件を把握し、予防的な対策を講じる
- 被害発生時の適切な防除方法の再確認と準備
この経験を活かし、来年はより注意深く園地を観察していきます。自然と共存しながらも、大切なみかんの木を守るための取り組みを続けていきたいと思います。
皆さんの庭先やプランターでみかんを育てている方も、この時期、新芽の状態を注意深くチェックしてみてください。小さな変化に気づくことが、美味しいみかんを実らせる第一歩になります。
次回のみかん日記もお楽しみに!
北文園 園主 北東