桜の花びら散るたびに~
コブクロさんの歌詞が頭をよぎる桜の花が散る頃に、春肥の施肥を行います
みかんの新芽、春芽が動き出し、5月の開花に向けて一気に養分を欲する頃になります
春肥の役割
主に春枝の伸長・充実や花、幼果の発育に使われます
秋にお礼肥えをしているので貯蔵養分はありますが、開花から逆算して約1か月前の桜の花が散る頃に短期即効型の肥料「有機入り高度化成肥料」を施肥しています
N:P:K
窒素のN、リン酸のP、カリウムのK
ヒトに必要な炭水化物(C)、タンパク質(P)、脂肪(F)のように、植物にはNPKが必要です
生長に欠かせない成分:窒素(N)
植物にとって最も必要な成分。茎葉や根の生育に重要な役割を果たし、主として植物が若い時期や茎葉が展開している時期に必要なので、「葉肥」ともいう。不足すると、生育不良になる、葉が小さくなったり、色が薄くなるなどの症状が出る。過剰になると枝葉が徒長し、葉は色が濃く大きくなり、軟弱になって病害虫に侵されやすくなる。
開花・結実を促す:リン酸(P)
植物の生長にかかわる栄養素で、茎葉や根の生長を助けると同時に、開花、結実を促すので、「花肥」や「実肥」とも呼ばれる。過剰でも症状は出にくいが、不足すると、葉が小型化する、花数が少なくなる、開花や結実が遅れるなどの症状が出る。
植物体を丈夫にする:カリ(K)
光合成に関係し、寒さや暑さ、病害虫に対する抵抗力をつけるので、植物を丈夫に育てるには欠かせない栄養素。特に根の発達を促進するので「根肥」とも呼ばれる。過剰でも症状は出にくいが、カルシウムやマグネシウムの吸収が阻害される。不足すると細根の生育が悪くなり、風などで倒れやすくなり、病害虫の被害を受けやすくなる。
他にも、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などヒトと同じように微量元素が必要です
自園ではホウ素欠乏症の被害みかんもあったので、この肥料にしています
https://www.taiyohiryo.co.jp/knowledge/required.html
化成肥料って化学物質なの?
化成肥料は、肥料や肥料原料を造粒または化学的に加工して作られたものです。名前に化成とつくことから、原料も人工の物質だと誤解されがちですが、化成肥料の原料は空気中の窒素やリン鉱石、カリウム鉱石、一部の有機肥料など、自然界に由来する物質です。
https://agri.mynavi.jp/2018_06_22_29786/
土壌改良剤 キートロン
ケイ酸資材で土壌改良剤で、新土を投入した効果が発揮されるそうです
細根が出やすくなって肥料の吸収力が上がり、土中に酸素を取り込む役割や、緑化促進などに繋がる「石の粉」と説明を受けています
自然の鉱石で、ケイ酸を約80%含んでおり、Mgなどの微量要素が含まれているとのこと
(他のケイ酸資材は、鉱石から金属を精製する時や鉄鋼や合金を加工する時に生ずるスラグを原料としているようです 自然由来のものが安心ですし、含量も4倍以上なのでキートロンが推しです)
https://ecologia.100nen-kankyo.jp/column/single168.html
いつもであれば6月頃に撒くのですが、新しく借り入れた圃場は秋肥を施肥されていないようなので、春肥の肥効を最大化させるために同時施用することにしました
体力仕事はつらいですが一工夫
施肥はバケツに入れ替えて、片手で運んで~ってやってましたが、腕が疲れるわ、肩が凝るわで嫌な作業でした
画期的な手法を先輩農家さんから学んでからは劇的改善!
マシン油のバケツが収穫かごにすっぽり!ジャストフィット!!
これで肥袋の半分10キロ分が入ります
バケツが深いので、上部の15センチほどは鋸でカット
肩に掛けられるので、上半身の疲れは軽減されます
調子に乗り過ぎると腰が悲鳴を上げるので、ぼちぼちやってます
春の施肥は、なまった身体に酷な作業となりますが、一年が始まるなぁっと気合の入る作業となります
今年の生育に欠かせない、エネルギーのスイッチが入ってほしいです!